Tポイントだけで30ドルの株を買っていったとする

Tポイントを投入してどれだけおトクなのか、いろいろな角度から説明を試みてみます。

たとえば3000ポイントで米AT&Tを1株買ってみる

AT&Tは、2020年8月現在、30ドル近辺をうろうろしている米国第2位の通信会社。固定電話事業から始まってワーナーブラザーズ、DirecTVなど、メディア事業の多角化を進め、近年は5G整備銘柄としても名前が出てくるアメリカの代表的企業です。この会社、年4回、52セントずつの配当を実施しています。1株で2.08ドルの配当(日本円換算だと220円くらい;税引き前。NISA扱いとして)がもらえるのです。

3000ポイントが、毎年2ドルを生むわけです。

もし株価がこれから13年同じ価格で、配当が同じ年間2ドル支給される環境があったとしたら、毎年3000ポイントをAT&T株1株を購入していくとどうなるのか。持ち株の増加と、配当の再投資の効果をシュミレーションしてみましょう。

黄色く囲ったAT&T1株は、年間2ドルの配当を支給します。初年度は1株。年数はガチホなので1年。この時点での投資額(=総資産)は30ドルです。

毎年1株追加。これが3年経つと、以下のように3年目終了時点で3株の所有、年間6ドルの配当、過去3年分の配当の貯金額12ドルが貯まります。

そして7年目、配当貯蓄額が30ドルに達し、配当金だけで1株を買います。

これを、取引報告書ベースでリストしてみると、こんな感じになります。

8年目に株式は10株になり、Tポイント分8株に配当金だけで買った株は2株になり、配当の複利効果が出始めます。この時点で年間配当は20ドルになっています。

11年目に株数は15株になり、翌12年目からは配当金だけで1株ずつ増やすことができるようになります。

Tポイントで買った銘柄は損失ゼロ。しかも複利で持ち株の保有スピードがアップする!

得た配当を貯めて株の購入に回すことを前提にすると、持ち株は13年で19株、540ドルの価値に成長します。単利では13株の増加ですが、配当を貯めて新たに1株足していく再投資をしていくと、19株保有することになり、単利で積み上げたものと6株もの開きが生まれています。相場がフラットなことなどもちろんありませんが、大恐慌のような暴落は8年から12年に1回訪れているので、結局元の木阿弥になることが多いと思うと、たとえばウエルス・ファーゴの株チャートなど見ると明らかなのですが、あながち現実的な試算なんですよ↓

仮にTポイントで買った銘柄が暴落あるいは倒産しても、自分のお金は一切使っていないので、金銭的損失はゼロです。このとおりやることはないでしょうけれど、要素としてTポイントによる複利と積み立ては、金銭負担を少しやわらげ、新しいチャレンジの機会をわたしたちに与え、配当株に投資すれば永遠の資産になってくれるのです。

Tポイントでおせんべいを買い足すよりもはるかに大きなものを手に入れることができます。ポイントは貯めるべし。

当然ですが、13年目、持ち株をすべて売れば540ドルがタダで手に入ります。