アマゾンで周期性をさがし、投資する

アマゾン株でもカレンダー投資法は成立します。もっとも簡単なのが、6月に買って7月に売る、という策です。その方策の出し方をシュミレーションしてみます。

ヒストリカルデータを過去5年分調査

特定の時期のヒストリカルデータを過去5年にさかのぼってそろえていきます。もうちょっとがんばって、2014年までさかのぼってみましょうか。今回は6月15日から7月31日までの約45日分をピックアップします。

2014年

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出来高はどうでもいいので、ひとまず省いています。

2015年

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2016年

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2017年

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2018年

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2019年

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2020年

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で、いちおう、この時期、7月の高値をつけた日3日くらいと、買う目安としてちょうどいい6月15日と6月30日に色をつけておきます。できれば横に並べてみるといいでしょう。

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ちょっと結論を出したものになってしまいますが、7月の高値をつけた日を上から3日分ピックアップしてパープルで塗りました。「買おうかな」という6月15日と30日の始値をベージュで塗り、両日を比べて安い方をオレンジに塗りなおしました。「売ろうかな」という日を緑でマークしてみました。

高値をつけた前後で過去に共通点はないか

まず、高値を付けた日を確認します。パープルの部分を見比べてみると、アマゾンは月の半ばか月末に高値を付ける傾向があるのを発見しました。これが、売る候補日を絞り込む材料になります。だいたいの銘柄は、その期中の高値はじわじわと上がってつけるもの。高値日の前後5,6日はその水準を維持しているものなので、高値日ジャストに売らなくてもそれなりに成果になります。

次に、リスクを減らすために、短期間で成果をあげよう、という構成を考えます。もっともわかりやすいのが保有期間を短くすること。この場合、15日で決着をつけるのが理想です。

しかし、15日はちょっと成果が出るのに値幅が満足のいくものではないようです。30日か45日保有で考えてみます。

高値と保有日数要素をふまえて、まず、売る日を決めます。

7月15日くらいにしたいですが、2016,2019,2020年はやや前目に高値日が来ています。対して、2017、2018年は、月末です。2017年と2018年の10日台が、月末とどれくらいの差をうんでいるのかを見てみます。

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2018年の株価が、たとえば10日台に前倒しした場合、100ドル近く機会損失をしそうです。が、20日くらいだとまあまあ妥協点が取れそうではないか、と2018年に加えて2017年のデータからも感じます。ほかの年の20日を見てみると、まあまあ妥協点のある株価を作っていますので、アマゾンの売り日は毎年20日、とします。

「買おうかな」という日は統計的に、安い日が多い方を採用します。この場合は6勝1敗で6月15日、ということになります。

6月15日に買って、7月15日に売る。その日が土日なら、買うほうはあとの日を(たとえば2014年は6月15日が日曜だったので、買いの日を16日にした)、売る方は前の日に(2019年は20日が土曜日なので19日に売却)設定します

時差を無理して修正しない

わたしは時差の関係から、寄り付きしか売買できないので、売りは寄り付きの成り行き売りをセットします。買いも同じく、始値の成行買いです。この2つの株価の差を集計してみると、

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勝率100%でこれだけの成果になりました。

アマゾンホルダーは、もちろんこんなことはやらないでしょう。上がっていく株をずっと持っていた方が気楽ですし、2014年比では株価はほぼ10倍になっています。しかし、資金が少なく回転数で稼ぐ、という場合、アマゾンも投資対象にすることは十分可能です。共通点をさがして機械的に売買する。カレンダー投資法は銘柄保有のプレッシャーを排除した機械的トレードです。投資をギャンブルにしない、自動集金システムを作るのが目的ですので、確実に稼ぎたい人は、株価の共通点をさぐってみては、と思います。