投資の情報収集は、さまざまなサイトやサービスを複数はしごすることで得られます。ひとつのサイトで完結できればいいですが、「この情報がほしい」と思うものは単独で実施しているところが結構あります。
日米で誰もが見る指数
米国株をやっている人はとくにアメリカでの指数の値動きに注目します。日本株をやっている人は、前日の米国市場の動向を踏まえてトレードする人が大半です。
株式指数
日本
日経平均:日本を代表する225銘柄を指数化
TOPIX:東証一部銘柄全体の時価総額推移を指数化
米国
NYダウ:米国市場のトップ30銘柄を指数化
NASDAQ:新興市場の100銘柄の値動きをを指数化
S&P500:米国市場に上場しているトップ500銘柄を指数化
為替
ドル円
金利
米長期金利(米国国債10年もの)
コモディティ
原油(WTI先物)
金(現物・先物)
時間外取引やセンチメント指標あるいは直接参加として
市場が閉まっているときにどんな勢いがあるかを測るには、先物市場を見るしかありません。
シカゴ日経225先物終値:米国市場の流れから翌日日経平均のレンジ予想ができる
ダウ先物:米国市場の時間外取引での勢いをさぐる
ナスダック先物:米国市場の時間外取引での勢いをさぐる
S&P500先物:米国市場の時間外取引での勢いをさぐる
*ダウ先物とナスダック先物はセットで見る
見たい情報:日経新聞、WallStreet Journal、ブルームバーグ
日経新聞:無料で読む方法あり
楽天マーケットスピードで無料で読めます。サイトやアプリ経由ではこのニュースは出てきません。
WallStreet Journal:本家と日本版で違い。日本版は割引で読むことができる
WallStreet Journalは、日本語版と本家英語版があります。英語版は直近2,3日分は無料で読めるはず(←2021/1/10現在詳細を確認中です)。こっちのほうが面白い。
日本版は、有料ベースです。最初の1段落か2段落は無料で読めますが、かんじんのところは有料登録しないと読めないようになっています(ただし、英語版の翻訳版記事の場合、英語版で取れれば全文読むことができる)。期間限定でかなり安い購読キャンペーンを季節ごとに手を変え品を変え実施していますが、価格目安は999円/月~1999円/月です(2021年1月現在)。
ブルームバーグ:日本語版は無料、英語版は有料ありだが気まぐれ
ブルームバーグから配信されるニュースも価値があります。日本語版で事足りる場合は良いですが、原語版のほうが充実しているケースが多々あります。無料で読める期間設定や閲覧可能記事数など制限があったりなかったりで、よくわかりません。(2021年1月現在。これは調査をしていきたいと思います)
とりあえず読んどけ、なものは、日経新聞
当然ですが、国内の会社社長やサラリーマンの多くはこの新聞を読み、ビジネスに活かしています。この新聞が取り上げる経済やマーケット動向は、何らかの形で必ず自分の身に降りかかってくるトピックばかりです。また、テレビ東京の経済番組全般(モーサテ、WBS、日経CNBC)は当然ながら、この新聞社の記事をベースに番組作りをしています。
また、意外に知られていないですが、日経新聞は英FinancialTimesを2015年に買収しているので、英系の金融情報もよく知ることができます。
米国株個別銘柄情報:ポータルによりまちまちで注意
個別銘柄のデータ類は、いつの決算情報をもとに算出しているのかによってポータルごとにまちまちです。なるべく最新のものを使う、実績ベースか予想ベースか分析の尺度を定める、という前提が各位に求められ、これを理解していないと、実績と予想データを同時に使ってとんでもない予測を立てたりしてしまいます。
主だったサイトや証券会社における各種の代表的数値を表にまとめてみました。
EPSは、実績値と予想値に大きく分かれますが、基本的には両方を掲示しているところがほとんどです。気の利いたところでは直近の12か月を基本にしているブルーグバーグとfinviz。ただ、4半期ごとに発表している決算データをどうやって12で割っているのかは謎です。
PBR、ROEは、米国株ではあまり人気がない指標なのか?こういう場合は無難に過去の実績値のみを表示しているところばかり。
PERは、予想派と実績派に分かれている印象です。グロース株の場合、まったく役に立ちませんし、EPSがプラスにならないと(=純益がプラスにならないと)まったく使えない指標なので、米国株ではこちらもあまり重視されていない印象を受けます。
配当まわりについては、最新配当を単純に4倍など、決算回数分掛け算した数値を使っているところが多数です。わかりやすいことはわかりやすいですが、配当を季節により変動させていたり、減配をしたところなどは、実態とまったくあわない傾向になりがちです。とくに高配当狙いの人は注意ですね。
発行済み株式数がめちゃくちゃな点は特に注意すべき
各サイトの発行済み株式数の表記は、めちゃくちゃです。
①全体的に希釈分を含むか、実態分のみを扱うか
②なぜか2つ前の期のデータを使っているところ多し
という傾向があり、会社が正式に発表するForm10Qの数字を反映させているのは、無料サイトではSeekinAlphaのみ、となります。
PINSを参考にどのくらい各社の表記が違うかを別記事にしています。
https://note.com/soubaroku/n/ne7347a968406
この表記の違いは、バリュー評価で大きな影響を受けますが、米国株投資を推奨している先駆者たちはそろってこの点を指摘すらしていないのが嘆かわしいです。人に言われたことをそのままうのみにせず、自分でいちおう調べて分析に反映させる、というのは米国株投資では必須のようです。